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『桜春女学院の男優 5』陸の孤島亭

『桜春女学院の男優 5』

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桜春女学院の男優 5

桜春女学院は、表向きは厳格な女子のみの学園だけど、裏では理事長が仕切る特別な「指導室」ってのがあって、そこに選ばれた生徒たちは、普段絶対に表に出せない心の奥底の願いを、こっそり叶えてもらう場所があるんだ。

今回の主役は、アリス・ヘルベナット。図書室の隅っこでいつも本に埋もれてる、あの静かな子。長い銀髪に透き通るような白い肌、ちょっと人見知りで、誰かが近づくとすぐに本で顔を隠しちゃう。でもその血筋は半端ない。遠い欧州の小国、今でも王冠を戴く家系の直系で、しかも熱心な信徒。学院の礼拝堂で毎朝一番に祈りを捧げるのは、だいたいアリスだ。そして何より、彼女は理事長の妹……血の繋がってない、でもそれ以上に深い絆で結ばれた妹。

他の生徒たちは、恥ずかしくて誰にも言えない欲望を、理事長に泣きついてようやく連れてきてもらうのに、アリスは違った。自分から、震えながらもはっきりと言ったんだ。

「お兄様……私、神父様に導いていただきたいんです。直接、神の御前に跪かせて、罪深き心を……全部、洗いざらい、赦していただきたいんです」

理事長は目を丸くしてた。俺も、初めてその話を聞いたときは固まった。だってアリスは、学院で一番清らかだって思われてる子だ。なのに彼女が求めたのは、もっとも濃密で、もっとも禁忌に近い「懺悔の儀式」だった。

今日も、いつもの指導室。重厚な扉の向こうは、古い礼拝堂を模した部屋。ステンドグラスから淡い光が差し込んで、十字架が壁に影を落とす。俺は黒い神父服に身を包んで、祭壇の前に立ってる。アリスは、白い修道衣みたいなドレスで、ゆっくりと入ってきた。

「……神父様」

小さな声。震えてる。でも瞳は、どこか熱っぽい。

「ようこそ、我が子アリス。今日は、どんな罪を告白しに来た?」

俺は低い声で、できるだけ荘厳に言ってみる。アリスは膝をついて、ゆっくりと頭を下げた。長い銀髪が床に広がる。

「私……いつも、祈りの最中に、よこしまな想像をしてしまいます。神様の御前にいるのに、心が……身体が熱くなってしまって……」

彼女は顔を上げた。頬が赤い。息が少し乱れてる。

「それは重い罪だな、アリス。赦しを得るには、きちんとその罪を……身体ごと示さなければならない」

俺は祭壇から降りて、彼女の前に跪く。アリスは目を伏せたまま、小さく頷いた。

「……はい。どうぞ、神父様。私を……導いてください」

彼女の手を取って、ゆっくりと立ち上がらせる。白いドレスの肩紐を、指先でそっとずらす。アリスはびくりと震えたけど、逃げようとはしない。むしろ、自分から腕を上げて、俺に脱がせやすくしてくれた。

「恥ずかしいことは、全部ここで清めてしまおう。神の御前で、隠し事は許されない」

「……はい」

ドレスが床に落ちる音。薄い下着姿になったアリスは、両手で胸を隠しながら、でもちゃんと俺の目を見てた。その瞳には、怯えと、それ以上の期待が混じってる。

俺は彼女を抱き上げて、祭壇の上に横たえる。冷たい大理石に背中がついた瞬間、アリスが小さく喘いだ。

「怖いか?」

「……怖いです。でも、欲しいんです。神父様に、全部……赦されたいんです」

俺は彼女の上に覆い被さって、耳元で囁く。

「では、始めよう。アリス・ヘルベナット、汝の罪を……ここに、全て吐き出せ」

アリスは目を閉じて、俺の首に腕を回してきた。その瞬間、彼女の身体から、いつも図書室で見せる静かな読書少女の仮面が、音を立てて崩れ落ちていくのがわかった。

「神父様……もっと、強く……私を、裁いてください」

その声は、もう祈りじゃなかった。明らかに、別のものへの渇望だった。

俺は彼女の願いを、ひとつずつ、丁寧に、深く、叶えていった。ステンドグラスの光が揺れるたびに、アリスの銀髪が淡く輝いて、まるで本物の聖女が堕ちていくみたいだった。

儀式は長かった。アリスは何度も何度も、俺の名を呼んだ。神父と呼びながら、でもその声はどんどん甘く、切なく、壊れそうになっていく。

最後に、彼女は俺の胸に顔を埋めて、泣きじゃくってた。

「……赦されましたか? 私……まだ、汚れてる気がして……」

俺は彼女の髪を撫でながら、静かに答えた。

「まだ足りないな、アリス。また来なさい。次は、もっと深い罪を……一緒に清めよう」

アリスは小さく頷いて、震える唇で微笑んだ。

「お兄様……じゃなくて、神父様。ありがとうございます。また、来ます。約束します」

そうして今日も、桜春女学院の裏側で、一人の清らかな王族の娘は、自分でも認めたくない欲望の深さに、溺れていった。

俺は神父服を脱ぎながら、ふと思う。

次は、どんな顔を見せてくれるんだろうな……あの、静かな読書少女は。