「細井くんの彼女、寝取らせOKだってよ2」
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細井くんの彼女、寝取らせOKだってよ2
細井くんは相変わらずだった。
あのチャラ男との一件が終わってから半年くらい経つのに、頭の中はまた同じことでいっぱいらしい。
俺は別に細井くんの親友ってわけじゃないけど、同じサークルで顔を合わせるたびに「あのときの咲夜の顔、マジでやばかったよな……」って小声で言ってくるから、こっちも巻き込まれてる感がすごい。
咲夜ちゃん──藤谷咲夜は、相変わらず目立つ。
大学二年の春、サークルの新歓で久々に会ったときも、ぱっと視界に入ってきた。
明るくて、笑い声がでかくて、でも妙に色っぽい。
胸が大きいってのもあるけど、それ以上に「なんかエロい空気」をまとってるんだよな。
細井くんが幼なじみで、運命的に再会して付き合い始めたって話は、もうサークル内で伝説になってる。
付き合ってすぐ、細井くんは咲夜ちゃんと初めての夜を迎えたらしい。
で、終わったあと放心してた。
「俺、ダメだった……全然イカせられなかった……」って、俺にだけこっそり打ち明けてきた。
咲夜ちゃんは優しいから「大丈夫だよ、細井くん可愛かったし」ってフォローしてたみたいだけど、細井くんの中では完全にトラウマ。
それからというもの、咲夜ちゃんが過去に付き合ってた男たちのことを想像するたびに、頭がおかしくなりそうになってたらしい。
で、また始まった。
「今度はオタク男子に寝取らせたい」って。
サークルにいる山崎ってやつがターゲットらしい。
見た目は完全に陰キャ。メガネで髪ボサボサ、いつもアニメTシャツ。
でも、噂じゃ妙にモテるんだよな。
女オタクに「山ちゃん優しい……」って言われてるし、裏垢でエロい小説書いてるって話もある。
細井くんはそれを知ってて、「あいつなら咲夜を絶対満足させられる」って確信してるらしい。
頭おかしい。
ある日、飲み会のあと。
細井くんが俺と山崎と咲夜ちゃんを残して「ちょっとコンビニ行ってくるわ」って抜け出した。
明らかに作為的。
残された三人、気まずい空気の中、咲夜ちゃんがいつもの調子で笑いながら言った。
「ねえ、山崎くんってさ、彼女いるの?」
山崎は顔真っ赤にして「い、いません……」って小声で答える。
咲夜ちゃんはニコニコしながら、ちょっと身を乗り出して。
「ふーん、そうなんだ。私、細井くんのこと大好きなんだけどさ、最近ちょっと物足りなくて」
俺、横で聞いてて心臓バクバク。
山崎も完全に固まってる。
咲夜ちゃんはさらに続ける。
「前にも一回、細井くんが『他の人に抱かれてみて』って言ってきて……やってみたんだよね。
そしたら私、すっごく気持ちよかったの。
細井くんが見てる前で、知らない人にめちゃくちゃにされて……
あれ以来、ちょっと癖になっちゃって」
山崎が「え……マジですか……」って掠れた声で言う。
咲夜ちゃんは悪戯っぽく笑って、
「山崎くんも、やってみる?
細井くん、また見たいって言ってるし」
俺はその場にいられなくなって、トイレ行ったふりして逃げた。
戻ってきたときには、もう三人ともいなかった。
後で細井くんからLINEが来た。
「今から山崎んち行くってさ。
咲夜、すげえ乗り気だった。
俺、もうヤバい」
その後の詳細は、細井くんが興奮しながら語ってくれた。
山崎の部屋、狭くてアニメグッズだらけ。
咲夜ちゃんは入るなり「わー、すごいオタクの部屋!」って笑ってたらしい。
で、細井くんが「俺、見てるだけでいいから……」って隅っこに座った瞬間、咲夜ちゃんが山崎に近づいて、
「ねえ、キスしていい?」
山崎は震えながら頷いたら、咲夜ちゃんが自分から舌を絡めてきたって。
細井くん曰く、咲夜ちゃんのキスって普段は優しいのに、その日は全然違ったらしい。
貪るように、山崎の口の中を舐め回して、息が荒くなってたって。
服を脱がされていくときも、咲夜ちゃんは自分からブラのホック外して、山崎に胸を押しつけた。
「触って……強くてもいいよ」って囁いたら、山崎が夢中で揉み始めた。
細井くんは「俺が触るときと全然反応違う……」って震えてた。
そのあとは、もう止まらなかったらしい。
咲夜ちゃんが山崎の上に跨って、自分で導いて、腰を沈めた瞬間、
「あぁっ……!」って、細井くんが今まで聞いたことない声出したって。
細井くんは泣きながら見てた。
咲夜ちゃんが山崎に抱かれて、汗だくで喘いで、
「もっと……奥まで……!」って懇願してる姿を。
終わったあと、咲夜ちゃんはふにゃふにゃしながら細井くんに寄りかかってきて、
「ごめんね、細井くん……
でも、気持ちよすぎて……また、いい?」って甘えた声で言ったらしい。
細井くんは「うん……いいよ……」って、って震えながら答えたってさ。
……マジで、このカップルどうなってんだよ。
俺、もう関わりたくないけど、なぜか次も誘われそうで怖い。

