「団地の友達 後編」
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古びた団地の五階、狭いベランダを挟んだ隣同士の部屋で育ったあかりとゆうきは、二十歳を過ぎても変わらぬ絆を保っていた。幼い頃は一緒に公園のブランコを奪い合った仲が、成人してからは互いの部屋を行き来する自然な関係に変わっていた。あかりはイラストレーターとして在宅で働き、ゆうきは小さなデザイン事務所に勤めていた。ある夏の夜、ゆうきが「あかり、ちょっと手伝って」と部屋に呼び寄せたのが、後編の始まりだった。
ゆうきの部屋は相変わらず散らかり放題で、床にはスケッチブックが山積みになっていた。手伝ってほしいのは、新作のポスターのレイアウトだった。あかりはソファに座り、ゆうきの隣で画面を覗き込む。エアコンの効きが悪い部屋は蒸し暑く、二人は自然と距離を縮めていった。ゆうきが「あかりの肩、細くなったな」と呟くと、あかりは「ゆうきこそ、腕ががっしりした」と笑い返す。幼い頃の記憶がよみがえり、二人は顔を見合わせてくすくすと笑った。
作業が進むにつれ、ゆうきの指があかりの手に触れる回数が増えていった。最初は偶然だったが、次第に意図的になっていく。あかりはドキドキしながらも、ゆうきの視線を真正面から受け止めた。ゆうきが「昔、団地の屋上で星を見たよな」と言うと、あかりは「うん、あの時ゆうきが『ずっと一緒にいよう』って言った」と答える。言葉の途中で、ゆうきがあかりの頬に手を伸ばした。柔らかな感触に、二人の息が重なる。
ゆうきはあかりを抱き寄せ、ゆっくりと唇を重ねた。初めての経験ではないが、幼なじみ同士のそれは特別な意味を持っていた。あかりは目を閉じ、ゆうきの背中に手を回す。部屋の明かりが薄暗い中、二人はソファに倒れ込んだ。ゆうきの指があかりのブラウスを外し、肩のラインをなぞる。あかりは小さく息を漏らし、ゆうきのシャツを脱がせた。互いの体温が伝わり、団地の壁越しに聞こえる遠いテレビの音が、BGMのように響いていた。
ゆうきはあかりの首筋にキスを落とし、徐々に下へと降りていく。あかりは体を震わせながらも、ゆうきの髪を優しく撫でた。二人はベッドに移り、シーツの上で絡み合う。ゆうきの唇があかりの胸元に触れ、あかりは背中を反らせる。ゆうきの手があかりの腰を掴み、ゆっくりと体を重ねた。あかりの吐息が部屋に満ち、ゆうきの動きに合わせて甘い声が漏れる。二人は互いのリズムを見つけ、夜の団地を舞台に、幼なじみの絆を新たな形で深めていった。
翌朝、あかりはゆうきの腕の中で目を覚ました。窓から差し込む朝日が、二人の裸の肩を照らす。ゆうきが「あかり、好きだ」と囁くと、あかりは「私も」と答えてキスを返した。だが、二人の関係はここで終わるわけではなかった。団地の管理人であるみどりさん(三十五歳)が、朝の巡回で異変に気づいたのだ。みどりさんはかつてあかりの母親と親しかった人で、団地の噂話には敏感だった。
みどりさんはゆうきの部屋のチャイムを鳴らし、「ゆうきくん、ゴミ出しの当番よ」と声をかけた。慌てて服を着た二人は、顔を見合わせて苦笑いする。みどりさんは部屋に入るなり、散らかったベッドを見てニヤリと笑った。「若いっていいわねぇ」と言いながら、実はみどりさん自身も孤独だった。夫と別れて五年、団地暮らしは快適だが寂しい。みどりさんはあかりに「お茶でも飲みに来なさい」と誘い、あかりはゆうきと目配せして頷いた。
その夜、あかりはみどりさんの部屋を訪れた。みどりさんの部屋は清潔で、観葉植物が並んでいた。紅茶を淹れながら、みどりさんは「ゆうきくんとどうなの?」と切り出す。あかりは頬を赤らめながらも、正直に昨夜のことを話した。みどりさんは目を丸くし、「まあ、幼なじみ同士って素敵ね」と感心する。だが、話はそこで止まらなかった。みどりさんが「私も若い頃はね」と自分の経験を語り始め、あかりは興味津々で耳を傾けた。
みどりさんの話に刺激されたあかりは、ゆうきに電話をかけた。「今からみどりさんと三人で話そう」と提案する。ゆうきは戸惑いながらも、みどりさんの部屋に向かった。三人が揃うと、みどりさんが「せっかくだから、みんなで仲良くしましょう」と笑う。みどりさんの提案は大胆で、あかりとゆうきは驚きながらも、好奇心に駆られた。みどりさんがあかりの手を取り、ゆうきに「見てて」と囁く。
みどりさんはあかりの肩に手を置き、ゆっくりとキスをした。あかりは最初驚いたが、みどりさんの優しい唇に身を委ねる。ゆうきは息を呑んで見つめ、みどりさんがあかりの服を脱がせていく。みどりさんの経験豊富な手つきに、あかりはすぐに甘い声を上げた。ゆうきは我慢できなくなり、みどりさんの背中に手を回す。三人はベッドに倒れ込み、みどりさんが中心となって二人を導いた。
みどりさんの唇があかりの体を這い、ゆうきの手にみどりさんの腰が絡まる。あかりはみどりさんの胸に触れ、ゆうきは二人の間に割り込む。三人の体が重なり合い、団地の薄い壁越しに聞こえる隣の生活音が、興奮を高めた。みどりさんがゆうきを誘導し、あかりがみどりさんに寄り添う。夜は更け、三人は互いの体を探索し続けた。みどりさんの経験が、あかりとゆうきの初々しい情熱を包み込み、新たな快楽の世界を開いた。
朝になると、三人は疲れ果てて眠っていた。みどりさんが最初に目を覚まし、二人に朝食を用意する。あかりとゆうきは照れくさそうに顔を見合わせ、みどりさんに「ありがとう」と伝えた。みどりさんは「またいつでもどうぞ」と笑う。この出来事をきっかけに、三人の関係はさらに深まった。団地のベランダで洗濯物を干しながら、あかりとゆうきはみどりさんに手を振る。みどりさんも笑顔で応え、団地暮らしに新たな彩りが加わった。
だが、物語はここで終わらない。団地の別の住人、二十八歳の写真家・れんが、三人の関係に気づき始めた。れんは団地の屋上から望遠レンズで撮影するのが趣味で、ある夜、三人の部屋の明かりに目を奪われた。れんは好奇心から、あかりに接触する。「団地の風景を撮ってるんだけど、モデルになってくれない?」と誘うあかりはゆうきと相談し、了承した。
撮影の日、れんの部屋は機材で埋まっていた。れんはあかりを自然なポーズで撮り、ゆうきも同席する。撮影が進むにつれ、れんの視線が熱を_BANDび、あかりのドレスを脱がせる提案をする。あかりは戸惑いながらも、ゆうきの頷きを見て承諾。れんのカメラがあかりの裸体をとらえ、ゆうきは興奮を隠せない。れんが「あかりさん、綺麗だ」と呟き、手を伸ばす。
三人は再び絡み合い、れんのテクニックが加わる。れんはカメラを置き、直接参加する。あかりの体を優しく愛撫し、ゆうきと交互にキスを交わす。部屋はフラッシュの光で照らされ、三人の影が壁に踊る。れんの経験が、あかりとゆうきの関係をさらに豊かにした。
こうして、団地の友達たちは互いに結ばれ、秘密の絆を築いていった。古びた団地は、彼らの情熱の舞台となり、日常は甘美な冒険に変わった。幼なじみの純粋な愛から始まり、年上の導き、芸術家の情熱が加わり、四人の関係は深まっていく。団地のベランダから見える夕陽が、彼らの未来を優しく照らしていた。

