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LAMINARIA10thAnniversaryCollection

「LAMINARIA10thAnniversaryCollection」LAMINARIA

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LAMINARIA 10th Anniversary Collection

海の底みたいな深い青が表紙を覆ってるこの本、10年分の想いがぎゅっと詰まった一冊だ。ラミナリアってのは昔からある海藻の名前で、絡みつくような関係を描くシリーズの象徴。周年記念だから、過去の短編を繋げて一つの長い物語に仕立て直した感じ。主人公の澪はもう28歳、波の音が子守唄だった小さな港町で育った女の子。子供の頃から海が恋人で、潜るたびに体が熱くなってたけど、大人になってやっとその意味がわかった。

物語は澪が20歳の夏から始まる。地元のダイビングショップで働く彼女は、観光客の凪と出会う。凪は30歳の写真家で、海の生き物を撮るのが仕事。最初はただのガイドと客。澪がラミナリアの森みたいに揺れる海中を案内して、凪のカメラが彼女の輪郭を捉える。波が二人を押し寄せるみたいに、自然と体が重なった夜。澪は初めての感覚に戸惑いながらも、凪の指先が肌を這う感触に溺れた。あの夜、海の底で光るプランクトンが二人の影を照らしてた。

それから二人は一緒に潜る日々が続く。澪はショップの同僚、葵と陽太とも絡む。葵は25歳のインストラクター、陽太は32歳の船長。みんな海が繋いだ仲間。ある日、嵐の予報が出てるのに無理に潜った。海が荒れて、澪と凪は岩陰に閉じ込められる。息が苦しくなる中、互いの体温だけが頼り。凪が澪を抱きしめて、波の音に紛れて囁く。「怖くないよ、一緒だ」って。そこから二人の絆は深まるけど、澪の中で何かざわつく。海のように穏やかじゃない感情。

10年のスパンを振り返る形で、物語は進む。澪が22歳の時、凪が都会の仕事で町を離れる。離ればなれになって、澪は葵と陽太と三人で海を守る日々。葵は澪の髪を撫でながら、夜の浜辺で語り合う。陽太は船の上で澪を支えて、星の下で体を寄せ合う。三人の関係は海藻みたいに絡みついて、切っても切れない。澪は凪のことを忘れられなくて、でも葵の柔らかな息遣いや陽太の力強い腕に甘える。嫉妬なんてない、ただ海がみんなを包むみたい。

25歳の澪は、独立して自分のダイビングスクールを開く。凪が戻ってくる。写真集の仕事で成功したけど、心は空っぽだって。再会は満月の夜の海。澪は凪をラミナリアの森へ連れてく。そこは10年前と同じ場所。体が触れ合う瞬間、過去の記憶が蘇る。澪の指が凪の背中を辿り、凪の唇が澪の首筋に落ちる。波が二人を揺らすリズムで、夜が深まる。葵と陽太も加わって、四人が一つの輪になる。海の底で光る泡みたいに、みんなの想いが浮かぶ。

でも平坦じゃない。澪が27歳の時、大きな台風が町を襲う。ショップが壊れ、みんなバラバラに。凪はまた都会へ、葵は遠くの島へ、陽太は船を失う。澪一人残されて、海を見つめる日々。孤独が体を冷やすけど、海藻のように根を張って耐える。10周年を迎える今、みんなが戻ってくる。澪のスクール再建パーティーで。浜辺に集まって、焚き火を囲む。四人の目が絡み合い、過去の触れ合いがよみがえる。

クライマックスは深夜の海。みんなで潜る。ラミナリアの森が10年経ってより濃く広がってる。澪が中心にいて、凪、葵、陽太が周りを囲む。手が繋がり、体が寄り添う。海の流れがみんなを一つに溶かす。息が混ざり、肌が擦れ合う。言葉はいらない、ただ波の音と心臓の鼓動。澪は思う。これがラミナリアの絆だって。絡みついて離れない、深くて温かい。

物語の終わりは朝焼け。みんな浜辺で目を覚ます。10年分の思い出が体に刻まれてる。澪は笑う。「また潜ろう」って。凪が頷き、葵が髪を揺らし、陽太が肩を叩く。海は変わらず、そこにいる。ラミナリアのように、永遠に続く関係。

このコレクションは短編の寄せ集めだけど、繋げると一つの大河みたい。澪の成長が軸で、凪との再会、葵との優しい夜、陽太との頼もしい支え。全部が海の記憶。エロスは海の神秘に溶け込んで、触れ合いが自然の流れ。10周年だから、特別編としてみんなの視点から描いたエピソードも入ってる。凪の写真日記、葵の詩、陽太の航海ログ。澪の独白で締めくくり。

読むと体が熱くなるけど、ただの熱さじゃない。海の底の静けさみたいな、深い余韻。ラミナリアの葉が揺れるように、想いが揺らぐ。10年経っても色褪せない、絡みつく物語。