「生意気ギャルはキモヲタに逆らえない」



「生意気ギャルはキモヲタに逆らえない」
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生意気ギャルはキモヲタに逆らえない
絢瀬は大学に入ってから、ますます自分の容姿を武器に生きてきた。金髪のロングヘアをなびかせ、化粧は濃いめで、ミニスカートにルーズソックス。男たちからちやほやされるのが当たり前で、友達の女の子たちとも派手に遊ぶ毎日。授業なんて適当にこなせばいいし、バイトも楽なやつを選んで、夜はクラブで踊り明かす。生意気な口調で周りをからかうのが得意で、誰も本気で怒らせない自信があった。心のどこかで、こんな生活がずっと続くと思っていた。男なんて、みんな自分の言いなりになるものだ、と。
そんなある日、大学のカフェテリアでいつものように友達と笑い合っていたら、突然目の前に現れたのは、クラスメイトの田中って奴。眼鏡をかけた地味なヤツで、アニメのTシャツを着て、いつも一人で本を読んでるようなキモいオタク。絢瀬は一度も話したことなかったけど、視線を感じることはあった。まあ、男なんてみんなそうだけど、無視してた。
「絢瀬さん、好きです! 付き合ってください!」
いきなりの告白に、絢瀬はコーヒーを吹き出しそうになった。友達も周りもクスクス笑ってる。田中は顔を真っ赤にして、震える手で手紙を差し出してきた。手紙には、絢瀬の写真が何枚も貼ってあって、毎日見てるみたいなことがびっしり書いてある。気持ち悪い。心底、ゾッとした。こんなのに好意持たれるなんて、悪夢みたい。
「は? 冗談でしょ? キモいわよ、そんなの。断るに決まってるじゃん。消えなよ」
絢瀬は冷たく言い放して、立ち上がろうとした。友達が肩を叩いて笑ってる中、田中は慌ててスマホを取り出した。
「待ってください! 絢瀬さん、これ見て……」
画面に映ったのは、絢瀬の写真。でも、ただの写真じゃない。クラブで酔っぱらって男とキスしてるような、かなり際どいやつ。しかも、シリーズで何枚も。どうやら、絢瀬が知らない間に撮られてたらしい。しかも、顔がはっきり写ってる。心臓がドキッとした。こんなのがネットに流れたら、大学 life 終わりだよ。親にもバレたらヤバいし、友達にも見られたくない。
「これ、削除してよ! いつ撮ったのよ!」
絢瀬は声を低くして詰め寄ったけど、田中はニヤリと笑った。意外と度胸あるじゃん、こいつ。
「削除するのは簡単です。でも、条件があります。僕と一ヶ月だけ、付き合ってください。デートとか、普通のカップルみたいに。それで、全部消します。約束します」
一ヶ月? そんなの耐えられない。キモい田中の顔を見るだけで吐きそう。でも、写真のことを考えると、拒否できない。友達にバレたら、生意気ギャルのイメージが崩れる。男たちからの視線が変わっちゃうかも。絢瀬は唇を噛んで、渋々頷いた。
「わかったよ……一ヶ月だけね。それで本当に消すんだから」
こうして、奇妙な関係が始まった。最初はただのデート。田中が指定するカフェとか、公園とか。絢瀬は文句言いながらついてく。田中は嬉しそうにアニメの話とかするけど、絢瀬はスマホいじって無視。心の中で、早く終わらないかな、って思ってた。でも、田中は意外と粘り強くて、毎日ライン送ってくる。写真の件をチラつかせて、絢瀬をコントロールしてる感じ。
数日経つと、田中がエスカレートしてきた。「もっとカップルらしくしようよ」って。手をつなぐとか、肩に寄りかかるとか。絢瀬は嫌々従うけど、肌が触れるだけで鳥肌。田中の手は汗ばんでて、気持ち悪い。でも、拒否したら写真をバラまくって脅す。絢瀬の生意気な態度は、少しずつ崩れていく。大学で会うと、田中が近づいてきて、絢瀬は逃げられない。友達には「新しい彼氏?」って聞かれて、適当に誤魔化すけど、心の中はイライラ。
一週間くらい経った頃、田中がアパートに呼んだ。「一緒に映画見よう」って。絢瀬は嫌だったけど、写真のプレッシャーで行っちゃった。部屋はアニメグッズだらけで、埃っぽい。ソファに座らされて、田中が隣にピッタリ。映画はラブコメみたいなやつ。途中で田中が腕を回してきて、絢瀬は固まった。
「やめてよ、キモい」
「でも、付き合ってるんだからいいよね? 一ヶ月、ちゃんと守って」
絢瀬は抵抗したけど、田中は強引に抱き寄せた。息が熱くて、臭いがする。絢瀬の心臓がバクバク。生意気だった自分が、こんなキモヲタに逆らえないなんて、悔しい。でも、写真の恐怖が勝つ。田中は絢瀬の肩を揉み始めて、だんだん下に手が滑る。絢瀬は体をよじったけど、田中は止まらない。
「絢瀬さん、かわいいよ。ずっとこうしたいと思ってた」
絢瀬の目から涙がこぼれそう。嫌だ、こんなの。でも、声が出ない。田中は絢瀬を押し倒して、キスしてきた。唇が触れる感触が、吐き気を催す。でも、絢瀬は耐えるしかなかった。田中の手が服の下に入ってきて、肌を這う。絢瀬は目を閉じて、ただ時間が過ぎるのを待つ。心の中で、早く一ヶ月終わって、って祈ってる。
その夜、田中は満足げに絢瀬を送り出した。「明日も来てね」って。絢瀬は家に帰って、シャワー浴びまくった。体中を洗って、田中の感触を消そうとした。でも、消えない。鏡に映る自分は、生意気なギャルじゃなくて、ただの弱い女の子みたい。
次の日、大学で田中がまた近づいてきた。絢瀬は逃げようとしたけど、捕まって耳元で囁かれる。「写真、もっと増やしたよ。昨日のも」って。絢瀬は凍りついた。昨日のこと、撮られてた? 田中はスマホを見せて、証拠をチラつかせ。絢瀬の抵抗は、もうほとんどない。
二週間目に入ると、田中の要求はもっと大胆になった。アパートで過ごす時間が長くなって、夜遅くまで。絢瀬は田中の言う通りに体を預ける。最初は痛くて嫌だったけど、慣れてくるというか、諦めモード。田中は絢瀬の体を隅々まで触って、満足そう。絢瀬は天井を見つめて、感情を殺す。生意気な口は、もう利かない。田中に「好き」って言わされるけど、心じゃ呪ってる。
友達には「最近彼氏とラブラブ?」ってからかわれる。絢瀬は笑って誤魔化すけど、内面はボロボロ。写真のせいで、抜け出せない。田中はどんどんエスカレート。新しいおもちゃみたいなの使ったり、絢瀬を縛ったり。絢瀬は泣きながら従う。痛いし、恥ずかしいし、でも逆らえない。
三週間目、絢瀬は変わった。鏡を見るのが怖い。体に残る痕が、田中のものだって思うと吐き気。でも、田中がいないと不安になる。写真の恐怖が、依存みたいになってる。田中は優しくなる時もあって、甘い言葉をかける。絢瀬は混乱する。嫌いなのに、体が反応しちゃう時がある。生意気ギャルだった自分が、こんなキモヲタの言いなり。
一ヶ月が近づく。田中は「延長しようよ」って言う。絢瀬は首を振るけど、力がない。写真はまだ消されてない。田中は全部持ってる。絢瀬の人生、握られてる。
最後の夜、田中はまたアパートに呼んだ。絢瀬は素直についてく。もう抵抗しない。田中が抱きしめて、絢瀬は目を閉じる。体が熱くなって、絢瀬は自分から腕を回した。嫌なのに、気持ちいい部分がある。田中は笑って、絢瀬をベッドに連れてく。
「絢瀬さん、僕のものだよ」
絢瀬は頷くしかなかった。一ヶ月のはずが、終わらない。田中の想いは、成就したみたい。でも、絢瀬の心は、壊れたまま。生意気だったギャルは、もういない。キモヲタに逆らえない、ただの従順な女の子が残った。
外では、大学生活が続く。絢瀬は笑顔で友達と話すけど、田中が視線を送ると、体が震える。写真はまだ、田中の手の中。絢瀬は知ってる。この関係、永遠に続くかもって。
田中は満足げ。絢瀬は、ただ耐える。生意気な口は、封じられた。キモヲタの勝利だ。

