はじめに
こんにちは、エロマンガ好きの皆さん!
今回は、アダルトコミック単行本「ラブリー!ハッピー!ヘルプミー!」(著:マツモト)のレビューをお届けします。この作品、表紙を見た瞬間に「これはただものじゃないぞ」と感じたんですが、読んでみたら予想をはるかに超えるぶっ飛び具合で、心をガッチリ掴まれました。大ボリュームで、たっぷり感想を語っていきますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね!
第一印象:唯一無二の絵柄とキャッチコピー
まず目を引くのは、マツモト先生の独特な絵柄。ポップでカラフル、どこかレトロ感も漂うデザインが、他のエロマンガとは一線を画しています。そして帯に書かれた「出し入れだけじゃ、つまんない。」という挑発的なコピー。これだけで「ただのエロじゃない何か」が待っている予感がビンビンしますよね。実際、その通り。欲望丸出しのキャラクターたちが織りなす物語は、笑いあり、狂気あり、感動ありのジェットコースターでした。
単行本には4つの短編と描き下ろしのおまけマンガが収録されています。それぞれの作品が独立しつつも、「恋や愛で簡単に壊れちゃう人間たち」というテーマでゆるく繋がっていて、読後感が不思議と統一感のあるものに。では、さっそく各作品を深掘りしていきましょう!
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『ヤンデレちゃんと彼氏』:愛と狂気の境界線
最初の作品は、ヤンデレヒロイン・小春ちゃんと彼女を受け入れる彼氏のお話。小春ちゃん、ラブレターと包丁を手に告白する時点で「この子やばい!」ってなりますよね。でも、彼氏はそんな彼女の束縛も嫉妬も全部受け止めてくれる超理解あるタイプ。甘々かと思いきや、彼氏が友達からもらったお菓子を食べたと聞いて、小春ちゃんが喉奥に指を突っ込むシーンで急展開!「え、怖いけどちょっと笑っちゃう!」みたいな絶妙なバランスが最高です。
この話、エロシーンももちろんありますが、それ以上に「愛ってどこまでが健全なんだろう?」と考えさせられるんですよね。ヤンデレってファンタジーな存在に思えますが、実は身近な嫉妬や執着の延長線上にあるのかも。マツモト先生の描くキャラの表情がコロコロ変わるのも、小春ちゃんの不安定な心を映し出していて引き込まれました。
『ひぼーちゅーしょー!』:ネット社会の皮肉と欲望
次は、人気ユーチューバー・ユウスケと彼に粘着するアンチ「社不」ちゃんの話。アンチコメントが原因で150万円の損害賠償を請求された社不ちゃんが、パパ活で稼ごうとするも、待ち合わせ場所に現れたのが変装したユウスケだった…という展開。ネット社会の闇をコミカルに描いたこの作品、めっちゃ現代的ですよね。
ユウスケの「アンチも金づるにしちゃえ」的なしたたかさと、社不ちゃんの「誹謗中傷しちゃう自分も悪いけどさ…」みたいな葛藤が交錯して、単純な善悪じゃ語れない人間臭さがたまらないです。エロシーンでは、ユウスケに翻弄される社不ちゃんの表情がなんとも言えず、ちょっとSっ気のある読者には刺さるかも(笑)。ネットの匿名性や承認欲求をエロとユーモアで包んだ一作で、個人的にはかなりお気に入りです。
『こしふりワンワン!』:過去と現在が交錯する切なさ
3つ目は、彼女の元カレとのハメ撮りを見つけてしまった彼氏・裕介の物語。彼女のカメラロールに残る過激な動画を見て、自信を失った裕介が葛藤する姿がリアルで胸に刺さります。セックスしようとしても元カレの影がチラついてうまくいかない…というシチュエーション、読んでて「うわ、わかるかも」って共感しちゃいました。
この話、エロさ以上に「愛情って何?」って問いかけが強いんですよね。彼女は今、裕介を愛してるのに、過去の奔放な姿に囚われてしまう彼氏の心情が丁寧に描かれていて、読んでてちょっと切なくなりました。でも最後には、二人なりの形で愛を再確認するシーンがあって、ホッとする結末に。マツモト先生の描くエロって、ただの快楽じゃなくて感情が絡むから深いんです。
『ヒットできますように!』:支え合う夫婦の絆
そして最後の『ヒットできますように!』は、冴えないギャグ漫画家・翔馬と妻・絵里の夫婦愛を描いた一作。アンチコメントやネタ切れに悩む翔馬を、絵里が明るく支える日常がほっこりするんですが、ある日、追い詰められた翔馬に絵里が「私のことバカにしてんの?」と怒りをぶつけるシーンで空気が一変。ここからの展開が本当に泣けます。
絵里が翔馬のお腹に赤ちゃんの落書きをするシーンは、単なるギャグじゃなくて「二人で未来を作っていこう」というメッセージが込められていて、涙腺崩壊。エロマンガなのに感動で締めくくるなんて、マツモト先生のセンスが光りすぎです。この話が単行本のラストにくることで、全体の読後感が温かいものになりました。
描き下ろしおまけマンガ:アフターストーリーの贅沢さ
単行本の特典として、各作品のアフターストーリーが7ページも収録されているのも嬉しいポイント。たとえば『ヤンデレちゃんと彼氏』では、小春ちゃんのヤンデレ度がさらにエスカレートしてて笑っちゃいましたし、『ヒットできますように!』では夫婦のその後がほのぼのと描かれていて癒されました。単話で読んだ人も、この描き下ろしのために単行本を買う価値ありですよ!
総評:エロを超えた人間ドラマの魅力
「ラブリー!ハッピー!ヘルプミー!」は、エロマンガの枠を超えた作品集です。マツモト先生の描くキャラクターはみんな「いびつだけど愛おしい」存在で、欲望や不安、愛情がぐちゃぐちゃに混ざった人間らしさが溢れてます。絵柄のポップさとストーリーの濃さが絶妙にマッチしてて、読んでる間は感情が忙しかったです(笑)。
エロ目的で手に取っても満足できるし、ストーリーを楽しみたい人にも刺さる。恋愛や人生でちょっと疲れたときに読むと、不思議と元気が出るような、そんな一冊です。COMICキスハグで連載されていた4作品に加え、描き下ろしまで入ってこのクオリティなら、コスパも抜群だと思います。
最後に:読むべき理由とおすすめポイント
最後に、この単行本をおすすめする理由をまとめると:
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唯一無二の絵柄:ハイパーポップなビジュアルが新鮮!
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感情を揺さぶるストーリー:エロだけじゃない、心に残る展開。
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キャラの魅力:ぶっ飛んでるけど共感できる人間たち。
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描き下ろしの満足感:アフターストーリーでさらに楽しめる。
興味が湧いた方は、ぜひ手に取ってみてください。マツモト先生の初単行本とは思えない完成度で、次回作も絶対チェックしようと心に決めました。それでは、みなさんのマンガライフが「ラブリー!ハッピー!」になりますように!