『夫婦ノ夜 本気(ガチ)妊活旅編 〜お茶目な奥さんとの蜜月イチャラブツアー〜』
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夫婦ノ夜 本気(ガチ)妊活旅編
〜お茶目な奥さんとの蜜月イチャラブツアー〜
うちの奥さん、沙穂とはもう結婚して四年目になる。
歳は沙穂が三十一で、俺・陽太郎が三十三。
二人とも「そろそろ本気で子ども欲しいね」って話は何度もしてたんだけど、仕事が忙しくてタイミングが合わなくて、結局先延ばしにしてた。
でも去年の秋、沙穂が「ねえ、もう本気で妊活しない? 休み取って、二人で旅行しながらガチで頑張っちゃおうよ」って目をキラキラさせて言ってきた瞬間、俺の中で何かが決まった。
それで決行したのが、十日間の九州ドライブ旅行。
子宝祈願で有名な神社巡りをメインに、温泉とかご当地グルメとか、子どもができたらなかなか二人きりじゃ行けなくなる場所を全部回る計画にした。
「昼はデート、夜は……ね♪」って沙穂がニヤニヤしながら指でハート作ってたのが可愛すぎて、俺はその場で有休申請した。
一日目。
福岡に着いてレンタカーを借りて、まずは人生初のラブホテルへ。
「えー、ちょっと恥ずかしいよ〜」って言いながらも、沙穂は鏡張りの天井とかジャグジーとか見て大はしゃぎ。
部屋に入った瞬間「ここで子作りしたらご利益ありそう!」って笑いながら俺の首に腕回してきて……もう我慢できなくて、チェックインして十分もしないうちにベッドに倒れ込んでた。
沙穂の甘い声と、鏡に映る二人の姿が頭に焼きついて、あの日は三回戦くらいやっちゃった気がする。朝起きたら沙穂が「もう妊娠してるかも♪」って頬を赤くして言ってきて、俺は嬉しくてまた抱きしめた。
二日目は太宰府天満宮へ子宝祈願。
お守りを買って、絵馬に「元気な子を授かりますように」って二人で書いた。
そのあと門前町で梅ヶ枝餅食べながら「子どもできたらここ連れてこようね」って話してたら、沙穂が急に俺の手を握りしめて「今日も夜は頑張ろ?」って小声で言ってきた。
あの瞬間、俺ほんと幸せすぎて泣きそうになった。
三日目は別府に移動して地獄めぐり。
熱湯がブクブク湧いてるの見て、沙穂が「私たちもこんな感じで熱々だね」ってボケてきて、二人でゲラゲラ笑った。
夜は露天風呂付きの旅館に泊まって、湯船の中でぎゅっと抱き合って……星がめちゃくちゃ綺麗だった。
湯気に包まれながら何度もキスして、自然と体が重なって、沙穂の「大好き……もっと来て……」って震える声が今でも耳に残ってる。
五日目は阿蘇でドライブ。
草原がどこまでも続く道を走ってて、誰もいない場所で車停めて……。
「ねえ、ここでしてもバレないよね?」って沙穂が悪戯っぽく笑って、後部座席に誘ってきた。
窓の外は大自然なのに、車の中はもう大変なことになってて(笑)。
揺れる車体と、沙穂の甘い吐息ともう……人生最高の思い出の一つだわ。
七日目は鹿児島の神社でまた子宝祈願。
その夜は指宿の砂蒸し風呂に行って、砂から出たあと二人で貸切露天に入った。
沙穂が「ポリネシアンセックスって知ってる?」って急に聞いてきて、なんか調べたらしいんだけど「十日間ずっと繋がったまま過ごすやつ」って。
「帰ったらやってみようか」って冗談半分で言ったら、沙穂が真顔で「絶対やろうね」って言ってきて、俺ドキッとした。
そして最終日の夜、帰宅してすぐリビングに毛布敷いて……本当にポリネシアンセックス、挑戦した。
十日間の旅行で溜まりに溜まった愛情と、子どもへの想いが全部溢れて、何時間も何時間も離れられなかった。
朝になって、やっと「もう無理……でも幸せ……」って沙穂が泣き笑いしてた。
旅行から一ヶ月後。
沙穂が妊娠検査薬を手に震えてた。
線が二本。
「陽太郎……できたよ」って涙声で言われた瞬間、俺も泣いた。
あの十日間の旅は、ただの旅行じゃなくて、僕たち家族の始まりだったんだって、今ならわかる。
子どもは来年春生まれ。
名前はもう二人で決めてる。
あの旅で見た景色、食べたもの、夜ごと重ねた想い……全部、子どもに話してやるんだ。
沙穂、ありがとう。
これからもずっと、俺たち三人で、幸せになろうな。

