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【感想レビュー】COMIC快楽天ビースト 2025年04月号:エロティックな要素と青春の葛藤や喜びを巧みに組み合わせた作品集

「COMIC快楽天ビースト 2025年04月号」は、アダルトコミック誌としてその独自の魅力で読者を引きつける一冊だ。

表紙を飾るのは、人気作家ぴょん吉による「お胸たわわ揺れ揺れガール」。彼女の描くキャラクターは、豊満なボディラインと繊細な表情で視線を奪い、今回の表紙もその期待を裏切らない仕上がりとなっている。本号のキャッチコピー「連動コミックも色々ナメちゃう誘惑プレイが炸裂!!」からもわかるように、読者を刺激する濃厚なエロスと青春の甘酸っぱさが詰まった作品群が揃っている。以下、収録作品を中心にその魅力を紐解いていく。

まず注目すべきは、表紙&巻頭を飾るぴょん吉の『ニアリーイコール』だ。

この作品は、完璧な双子の姉にコンプレックスを抱く少年・黒川暁(くろかわあきら)と、彼をからかう姉の友人・螢田莉世(ほたるだりせ)の関係を描いたもの。暁は陰キャで人付き合いが苦手な少年だが、そんな彼に陽キャの莉世がグイグイと迫ってくる。ある日、屋上への階段で昼食をとっているところを莉世に見つかり、押し倒される形で物語が急展開。「このままじゃ教室…戻れないねぇ」という挑発的な台詞とともに、莉世の舌が暁の耳や身体を這うシーンは、読者の心拍数を否応なく高めるだろう。ぴょん吉の圧倒的な画力が光るこの作品は、単なるエロスを超えて、コンプレックスや自己認識といった青春のほろ苦さを丁寧に描き出している。莉世の奔放さと暁の戸惑いが交錯する中、二人の関係がどう進展するのか、読者を最後まで惹きつける会心の一作だ。

続いて注目したいのが、仲町まちの『はんぶんこ。』だ。

この作品は、正反対の性格を持つ双子姉妹と幼馴染の少年による突発的な3Pを描いた30ページの大作。姉は陽キャでギャルっぽい雰囲気ながら処女、妹は陰キャで優等生だが彼氏と頻繁にエッチしているという対照的な設定が面白い。ある日、姉が友達の脱処女話を聞いてイライラし、ストレス解消に妹の部屋を訪れると、そこには妹と幼馴染が行為に及んでいる現場が。「私もえっちする!!!」と姉が乱入することで始まる3Pは、双子の絆と衝動的な欲望が交錯するカオスな展開に。仲町まちの描くキャラクターは生き生きとしており、特に姉のきかん坊な性格と妹の冷静さがぶつかり合うシーンは笑いを誘う。エロティックな描写も濃厚で、双子ならではの「分けっこ」感が存分に味わえる一作だ。

さらに、つかこの『限界突破☆カップル!!』は、初めてのラブラブエッチを描いた甘くて刺激的な作品。

ムラムラが限界に達した同級生カップルの初々しいやりとりが微笑ましくもありつつ、しっかりとしたエロスも楽しめる。つかこの柔らかなタッチが、恋愛と性春の両方をバランスよく表現している。一方、Cuvieの『裏の顔は』では、同級生がオナニー好きでハメ撮り配信者という裏の顔を持つという衝撃的な設定が登場。日常と非日常のギャップが読者を驚かせつつ、Cuvieらしいリアルな肉感描写が興奮を誘う。

むおとの『おねーちゃん(?)に甘やかされて(?)トロトロささやきえっち♪』は、クラスのギャルがASMRを再現し、耳舐めやささやきで主人公をトロけさせるというユニークな一作。

音フェチや甘やかし要素が好きな読者にはたまらない内容で、むおとの描くギャルの可愛らしさが際立つ。武将武の『なじみのふたり』は、たわわな巨乳と小ぶりな貧乳の女の子による贅沢な3Pがテーマ。対照的な体型の二人が織りなすハーモニーが、視覚的にも満足度が高い。
その他、もずの『世界の中にお前だけ』やなごやか次郎の『君が瞳に秘めるのは』など、人見知りの図書委員やむちむちな同級生との青くて尊い性春が描かれており、どの作品も個性的だ。巻末にはぴょん吉の人気作『私のきらいな人【フルカラー版】』が収録されており、親友と幼馴染のこじれた三角関係をフルカラーで楽しめる贅沢な構成となっている。この作品は、ぴょん吉の描く情感豊かなキャラクターと色彩美が融合し、単なるエロスを超えたドラマチックな展開が魅力だ。

全体を通して、「COMIC快楽天ビースト 2025年04月号」は、エロティックな要素と青春の葛藤や喜びを巧みに組み合わせた作品集と言えるだろう。

ぴょん吉をはじめとする実力派作家陣の描くキャラクターは、読者に強い印象を残しつつ、性春というテーマを多角的に掘り下げている。表紙の「揺れ揺れガール」から始まり、双子姉妹の3Pや耳舐めASMRまで、多様なシチュエーションが詰まった本号は、アダルトコミックファンなら見逃せない一冊だ。濃厚な30ページの大作から短編まで、バラエティに富んだラインナップで、読後の満足感は非常に高い。青春とエロスの交差点を楽しみたいなら、ぜひ手に取ってほしい。
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