「ギャル崎さんにジャンケンで勝ったらパンツ下ろしてくれた3」



「ギャル崎さんにジャンケンで勝ったらパンツ下ろしてくれた3」
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ギャル崎さんにジャンケンで勝ったらパンツ下ろしてくれた3
昼休みの教室は、いつものように騒がしかった。窓際の席で、ギャル崎さんがスマホをいじりながら足をぶらぶらさせてる。日焼けした太ももがチラチラ見えて、俺はつい目がいく。彼女は水泳部のエースで、制服の下にはいつも競泳水着を着てるらしい。理由は「着替えるの面倒だから」って笑ってたけど、そんなこと言われたら想像が膨らむに決まってる。
「ねえキモ村、また負けたいの?」
ギャル崎さんがこっちを見てニヤニヤしてる。俺は苦笑いしながら立ち上がった。
「今日は勝つからな」
ジャンケンの勝負は、もう三回目だ。一回目は「勝ったらスカートめくって」、二回目は「勝ったら水着の上から触らせて」。どっちも俺が勝って、彼女は顔を真っ赤にしながらも約束を守った。負けず嫌いなくせに、負けたときの顔が妙に可愛くて、俺はついまた勝負をふっかける。
「じゃあ、今日勝ったら……パンツ下ろしてよ」
教室の空気が一瞬止まった。隣の席のボブ橋さんが、弁当の手を止めてこっちを見てる。メガネ川さんが「ちょっと!」って小声で注意してきたけど、ギャル崎さんは平気な顔で笑った。
「いいよ。どうせ負けないし」
グー、チョキ、パー。
俺のチョキ。彼女のパー。
「……マジか」
ギャル崎さんが目を丸くして、ため息をついた。俺は心臓がバクバクしてる。冗談半分で言ったのに、本当に勝っちゃった。
「約束、約束だよ?」
俺が言うと、彼女は周りを見回して、誰も見てないのを確認してから立ち上がった。スカートの裾をそっと摘んで、ゆっくりと下ろしていく。白い布が膝まで滑り落ちて、床にぽとんと落ちた。
「……見ないでよ、バカ」
顔を真っ赤にしてるギャル崎さんが、両手で前を隠しながら言う。でも、競泳水着のラインがくっきり浮いてて、むしろそっちの方がヤバい。俺は慌てて目を逸らしたけど、頭の中はもう大変なことになってた。
そのときだった。
「ねえ、それって私も混ぜてよ」
突然、声がした。振り返ると、いつの間にかダークギャル崎さんが立ってた。黒い水着に、妙に艶っぽい笑顔。こいつは俺の妄想が暴走して生まれた、もう一人のギャル崎さんだ。最初は俺だけが見えてたはずなのに、いつの間にかクラス中に認知されてて、しかも「貸し出し可能」ってことで、男子の間で回されてるらしい。
「ダーク、私の分まで恥ずかしいことさせないでよ」
ギャル崎さんが抗議するけど、ダークギャル崎さんは笑って近づいてきた。
「いいじゃん、たまには。私、最近経験値上げすぎちゃってさ」
そう言って、ダークギャル崎さんは自分の水着の紐を指で摘んだ。するりと肩から外して、上半身を露わにする。日焼けの跡がくっきり残ってる肌が、教室の蛍光灯の下で妙に生々しい。
「ちょ、ちょっと待って!」
メガネ川さんが慌てて立ち上がった。でも、ダークギャル崎さんは平気な顔で、
「委員長も混ざれば? 最近やってないって言ってたけど、溜まってるでしょ?」
「べ、別に溜まってなんかない!」
顔を真っ赤にするメガネ川さん。確かに最近、男運が悪すぎてフラれてばっかりだったらしい。
その横で、ボブ橋さんが小さく呟いた。
「…………クマオなら、こんなとき……」
あれ、聞こえてないよね? ボブ橋さんは毎日、クマオっていうぬいぐるみを相手に何かしてるらしいけど、詳しくは知らない。でも、時々教室で妙な目をしてるのは見てる。
「ねえ、ゲマ谷は?」
俺が言うと、奥の席でヘッドホンを外したゲマ谷さんが顔を上げた。パーカーのフードをかぶったまま、ボクサーパンツのゴムがチラッと見えてる。
「私はパス。ゲームの配信あるし」
「でもさ、アンダーヘア濃いって気にしてるんだろ? 見せてみれば?」
ダークギャル崎さんが茶化すと、ゲマ谷さんが顔を真っ赤にした。
「うるさい! 濃いのが悪いわけじゃないし!」
教室が一気にカオスになった。ギャル崎さんは慌ててパンツを拾って履き直してるし、ダークギャル崎さんは楽しそうに笑ってるし、メガネ川さんは「秩序を!」って叫んでるし、ボブ橋さんはクマオのことを呟いてるし、ゲマ谷さんはヘッドホンを被り直してゲームに戻った。
結局、昼休みが終わるベルが鳴るまで、誰もちゃんと弁当を食べられなかった。
放課後、俺は一人で屋上にいた。ギャル崎さんがやってきて、隣に座った。
「……今日のことは、内緒にしてよね」
「うん」
「でもさ、キモ村って意外と強運だよね。私、ジャンケン弱いのに」
そう言って、彼女は少し笑った。夕日のオレンジが、彼女の横顔を照らしてる。
「次は負けないから」
「次って……また勝負するの?」
「当たり前じゃん。負けたら、また何か要求されるんだから」
ギャル崎さんが立ち上がって、俺を見下ろした。
「でも、次はもっと恥ずかしいのにするから、覚悟しといてよ」
そう言って、彼女は走って行った。残された俺は、屋上のフェンスに寄りかかって、空を見上げた。
……明日も、ジャンケンしようかな。

