「家出してウチに来たバイトの後輩がエロすぎたので…2」
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ある日突然、バイト先の後輩、彩花(あやか)が家に転がり込んできた。彼女は18歳で、大学に通いながらカフェで働く明るい性格の女の子だ。実家での複雑な事情から家を飛び出し、行く当てがないと言って私のアパートのドアを叩いたのだ。最初は「一晩だけ」と約束していたが、気づけば数週間が過ぎ、彩花との共同生活が始まっていた。
最初はただの同居人だった。狭い1DKのアパートで、彩花はソファをベッド代わりにして寝泊まりし、私は自分の部屋で普段通りの生活を送っていた。彼女は朝早く起きてコーヒーを淹れてくれたり、夜には一緒にコンビニ弁当を食べながら他愛もない話をしたり。彩花の笑顔は、まるでカフェで接客している時のようにキラキラしていて、つい目が離せなくなる瞬間があった。でも、私はそんな気持ちを「ただの気のせい」と流していた。だって、彼女はただの後輩で、困っているから助けているだけ。そう思っていた。
ところが、最近になって二人の関係に微妙な変化が起こり始めた。きっかけは些細なことだった。ある晩、彩花が「ねえ、先輩ってどんな人がタイプなの?」と、唐突に聞いてきた。彼女はいつものようにソファに寝転がり、スマホをいじりながら、まるで雑談の延長のような軽い口調だった。でも、なぜかその質問は私の心をざわつかせる。適当に答えてごまかそうとしたけど、彩花の真剣な眼差しに負けて、つい本音を少しだけこぼしてしまった。「優しくて、一緒にいて落ち着く人かな」と。
その日から、彩花の態度が少しずつ変わった。たとえば、朝食を作ってくれる時に「先輩、こういうの好きかなって思って」と、好みに合わせてサンドイッチに私の好きなハムを多めに入れてくれたり。夜には「疲れたでしょ?」と肩を軽く揉んでくれたり。彼女の気遣いは、ただの後輩の親切を超えている気がして、胸がドキドキする瞬間が増えた。彩花自身も、なんだか前より近くにいることが多くなった。ソファで映画を見ている時、気づけば肩が触れ合う距離にいたり、キッチンで一緒に料理をする時に手が触れたり。そんな小さな瞬間に、彼女の香水の甘い香りが漂ってきて、私は慌てて目を逸らすしかなかった。
ある夜、彩花が急に真剣な顔で話しかけてきた。「先輩、私、ずっとここにいていいかな? 迷惑じゃないなら…」彼女の声は少し震えていて、いつも明るい彼女の意外な一面を見た気がした。私は「もちろん、いつまででも」と答えたけど、その言葉には自分でも気づかなかった気持ちが込もっていたのかもしれない。彩花は「ありがとう」と小さく笑って、私の手をそっと握った。その瞬間、部屋に漂う空気が変わった。彼女の手は温かくて、なんだかそれだけで心が満たされる気がした。
一緒に暮らす中で、彩花はただの後輩ではなく、特別な存在になりつつあった。彼女の笑顔や小さな気遣いが、毎日を彩ってくれる。でも、この気持ちをどうすればいいのか、私にはまだわからない。彩花も同じように感じているのか、それともただの感謝の気持ちなのか。彼女の瞳を見るたびに、その答えを探したくなるけど、踏み出す勇気はまだ持てないでいる。
これから二人の関係がどう変わっていくのか。彩花がこの家にいる理由、そして私の心に芽生えたこの感情がどこに向かうのか。まだ誰も知らない、物語の続きが始まろうとしている。

