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▶【新刊】「美容師さんは僕指名?4」イトハナナ

「美容師さんは僕指名?4」

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「美容師さんは僕指名?4」

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綾乃は、街角に佇む小さな美容室「Luce」の看板美容師だ。店内は明るい陽光が差し込み、観葉植物の緑と柔らかなアロマの香りが漂う居心地の良い空間。主人公・悠斗がこの美容室に初めて足を踏み入れたのは、大学入学を機に引っ越してきた2年前の春だった。以来、悠斗は「カットが上手い」と評判の綾乃を毎回指名し、彼女の手による丁寧な施術と軽やかな会話に癒される時間を楽しんでいた。

綾乃は26歳。ショートカットの黒髪に、透明感のある白い肌、笑顔の端に少しだけ見える八重歯がチャームポイントだ。彼女の明るく気さくな性格は、初めての客でもすぐに打ち解けさせる。だが、悠斗に対してはどこか特別な熱がこもっていた。カット中、鏡越しに交わす視線や、指先が首筋に触れる瞬間の微妙な間。悠斗は最初、それを「美容師としてのサービスの一環」だと受け流していた。しかし、綾乃の積極的なアプローチは次第に明らかになっていく。

ある雨の日の閉店後、綾乃の「少し話したい」との誘いに応じた悠斗。狭いバックヤードで、彼女の普段とは異なる真剣な眼差しに戸惑いながらも、二人は心の距離を縮めていく。綾乃の柔らかな声、近づくたびに感じるシャンプーの香り。抑えきれなくなった感情が溢れ、二人は初めて体を重ねた。その夜をきっかけに、悠斗と綾乃は互いを強く求め合う関係へと突き進む。美容室の個室や、綾乃の小さなアパートで過ごす夜は、二人だけの秘密の時間だった。

だが、綾乃の心には複雑な影が差していた。彼女はこの関係に「名前」を付けたかった。恋人という確かな形を望みながらも、過去の恋愛での苦い経験が彼女を躊躇させていた。高校時代、初めて本気で好きになった相手に裏切られた記憶。信じていた人に突然別れを告げられ、理由もわからず置き去りにされたあの日の痛みは、綾乃の心に深い傷を残していた。「また傷つくくらいなら…」と、彼女は自分を抑え込む。悠斗への想いは募る一方なのに、踏み出す勇気が持てない。そんな綾乃の葛藤を知らない悠斗は、彼女の明るい笑顔の裏に隠された不安に気づかず、ただ流されるように関係を続けていた。

シリーズ紹介:『綾乃過去編+美容師さんは僕指名? 完結巻』

本書は、美容室「Luce」を舞台に繰り広げられる、悠斗と綾乃の切なくも熱いラブストーリーの完結巻です。これまでのシリーズでは、綾乃の積極的なアプローチと二人の関係性が描かれてきましたが、本巻では綾乃の過去に焦点を当て、彼女がなぜ悠斗に惹かれたのか、そのきっかけと心の動きを丁寧に掘り下げます。

物語は、綾乃が美容師として働き始めた頃に遡る。彼女が「Luce」に就職したのは、単なる仕事以上の意味があった。人と関わるのが好きだった綾乃にとって、美容師はお客様の笑顔を引き出し、信頼を築く特別な仕事だった。そんな中、悠斗が来店した初日、綾乃は彼の少し照れくさそうな笑顔と、飾らない人柄に心を奪われた。カット中に交わす何気ない会話、趣味や夢を語る彼の真っ直ぐな瞳に、綾乃は「この人なら」と感じたのだ。だが、過去の傷が彼女の心を縛り、想いを伝える勇気を奪う。それでも、悠斗と過ごす時間が彼女に少しずつ変化をもたらしていく。

本巻では、綾乃がどのようにして自分の心と向き合い、悠斗との関係に決着をつけるのかが描かれます。美容室の日常の中で交錯する二人の感情、すれ違い、そして互いを理解しようとする瞬間。綾乃の過去の傷と向き合う姿や、悠斗が初めて知る彼女の脆さは、読者の心を強く揺さぶります。二人がどんな結末を迎えるのか――それは、愛と信頼を巡る彼らの最後の選択にかかっています。

シリーズを通して、綾乃の明るさの裏に隠された繊細な心、悠斗の純粋さと不器用さが織りなす物語は、恋愛の喜びと苦しみをリアルに描き出します。美容室という日常の舞台で繰り広げられる、非日常の感情の波をぜひお楽しみください。『美容師さんは僕指名?』シリーズは、綾乃と悠斗の物語をこの巻で完結。最後まで二人の行く末を見届けてください!