PR

▶【新刊】「昨日の友は今日のセフレ3」みっつまん

「昨日の友は今日のセフレ3」

▶ 無料サンプルはこちら

 

 

「昨日の友は今日のセフレ3」

▶ 続きはこちら

 

 

 

 

 

 

=================================

昨日の友は今日のセフレ3

萌香と恭介は、昔から一緒にいるような友達だった。大学に入ってからも、授業の合間にカフェでだべったり、週末に映画を見に行ったり、そんな日常が続いていた。萌香は明るくて、笑顔が絶えないタイプ。恭介は少しおっとりしてるけど、冗談を言うと意外と鋭い。二人とも二十歳を過ぎて、バイトやサークルで忙しい日々を送っていた。

ある日、いつものように恭介の部屋で飲んでいた。ビールが回って、話がだんだん個人的な方向に。萌香がふと、「最近、誰かとそういうことした?」って聞いたのがきっかけ。恭介は照れくさそうに首を振って、「いや、ないよ」って。そしたら萌香が笑いながら、「じゃあ、私で試してみる?」なんて冗談めかして言ったんだ。でも、その冗談が本気みたいになって、気づいたら二人はベッドにいた。あの夜は、友達のままでいるはずの壁が、ぽろっと崩れた瞬間だった。

それから、二人の関係は変わった。友達のまま、でも時々、体を重ねる。セフレって言葉がぴったりくるけど、普通のそれとは違うんだ。デートみたいに手を繋いだりしないし、毎回のように会うわけでもない。でも、会えば自然とそうなっちゃう。萌香は恭介の部屋に行くたび、心の中で葛藤する。「これでいいのかな」って。恭介もきっと同じ。LINEのやり取りは相変わらず友達っぽいのに、夜になると急に甘い言葉が出てくる。曖昧で、でも心地いい。そんな関係が、数ヶ月続いていた。

萌香は我慢が苦手な性格だ。恭介の優しさが、ただの友達以上のものに感じてしまう。キスする時、恭介の目が少し寂しそうに見えるんだ。「もっとちゃんと付き合いたい」って思うけど、言ったら壊れちゃうかも。友達に戻れなくなるのが怖い。恭介も、萌香の笑顔を守りたいと思ってるはず。でも、セフレのままでいる方が楽チンだよね、って自分に言い聞かせてるみたい。

ある週末、また恭介の部屋。外は雨が降っていて、窓ガラスが曇ってる。二人でソファに座って、ビール片手に映画を見てた。いつもの流れで、恭介の手が萌香の肩に回ってくる。萌香はドキッとするけど、拒まない。体が寄り添って、唇が触れる。熱くなって、ベッドへ。いつものように、息が上がって、汗ばむ。でも、その最中、萌香の頭に浮かぶのは「これで終わり?」ってこと。恭介の背中に腕を回しながら、胸が締めつけられる。

終わった後、二人で天井を見上げてる。恭介が「シャワー浴びる?」って聞いてくるけど、萌香は首を振って、シーツにくるまる。沈黙が続く。雨の音だけが部屋に響く。萌香はもう我慢できなくなった。心臓がばくばくしてるけど、口を開く。「ねえ、恭介。私達の関係って、なんだろうね」

恭介の手が止まる。びっくりした顔で萌香を見る。「え、どういう意味?」って。萌香は深呼吸して、続ける。「友達だよね、元々。でも、こうやって体を重ねてる。セフレ? それとも、もっと? 私、わかんなくなっちゃったよ。恭介はどう思ってるの?」

恭介は黙ってる。目が泳いで、髪をかき上げる。萌香は待つ。雨が強くなって、窓を叩く音が大きくなる。恭介がつぶやく。「俺も、わかんない。でも、萌香とこうしてるの、嫌じゃない。むしろ、嬉しいよ。でも、友達じゃなくなったら、どうなるんだろうなって……怖いんだ」

萌香の目が熱くなる。「私も同じ。壊れたら、元に戻れないかもって。でも、このまま曖昧なの、つらいよ。もっとちゃんと知りたい。恭介の気持ち」

恭介が体を起こして、萌香を抱き寄せる。優しい力で。「俺、萌香のこと、友達以上だと思ってる。最初はただの勢いだったけど、今は違う。好きだよ、たぶん」

萌香は涙がこぼれそうになる。「私も。恭介がいないと、寂しい。友達のままでセフレなんて、変だよね」

二人は笑い合う。雨が少し弱まって、部屋に柔らかい光が入る。恭介が「じゃあ、付き合おうか」って言う。萌香は頷いて、キスする。今度は、ただの欲じゃなく、心が繋がってる感じ。

それから、二人はちゃんと恋人になった。友達の部分は残ってるけど、もっと深い絆。時々、昔の曖昧さを思い出して笑う。「あの時、よく我慢したよね」って。関係は壊れなかった。むしろ、強くなった。萌香と恭介の物語は、まだ続くんだ。