「恋人はヤリサーの姫になっていました2-女子校の王子だった君が、今はヤリサーの姫に変身するなんて」
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大学1年生の悠真(ゆうま、18歳)は、恋人の彩花(あやか、18歳)と幸せなキャンパスライフを送っていた。彩花はかつて女子校で「王子」と呼ばれるほどのカリスマ性と凛とした魅力を持つ存在だった。彼女のクールな笑顔と優しい性格に惹かれ、悠真は高校の文化祭で出会って以来、彼女に夢中だった。二人は大学進学後も順調に交際を続け、互いに信頼を深めていたはずだった。しかし、彩花が所属するサークル「イベント企画団」の噂を耳にした悠真の心に、かすかな不安が芽生える。
「イベント企画団」は、表面上は文化祭やパーティーの企画を行う健全なサークルだが、裏では「ヤリサー」と呼ばれる派手な交流の場として知られていた。ある日、悠真は彩花がサークルの飲み会に参加すると聞き、気軽に応援するつもりで会場近くまで送るが、そこで目にしたのは、普段の彩花とは別人のような姿だった。彼女は華やかなドレスに身を包み、自信に満ちた笑顔で周囲の注目を集め、まるで「姫」のように振る舞っていた。かつての「王子」らしい凛々しさはどこかへ消え、代わりに妖艶な魅力が漂う彩花に、悠真は戸惑いを隠せない。
彩花の変化に疑問を抱いた悠真は、サークルの実態を探るため、友人の翔(しょう、19歳)に相談する。翔はサークルのOBから聞いた噂を明かす。「イベント企画団」は、新入生を惹きつける魅力的なイベントを企画する一方で、夜のパーティーでは自由奔放な雰囲気が広がり、参加者たちが互いに心を通わせる場になっているという。彩花がその中心にいる「姫」として扱われていると知り、悠真はショックを受けるが、彼女を信じたい気持ちから直接話を聞くことを決意する。
ある夜、悠真は彩花を呼び出し、彼女の変化について尋ねる。彩花は最初、動揺しながらも本心を語り始める。彼女は女子校時代、皆の期待に応える「王子」として振る舞うことに疲れていた。大学では自分を解放し、新しい自分を見つけたいと願っていたのだ。サークルの自由な雰囲気は、彼女に新たな居場所と自信を与えてくれた。彩花は「姫」と呼ばれることで、初めて自分を飾らずに楽しめる場所を見つけたと告白する。しかし、悠真への愛は変わらないと強調し、彼を安心させようとする。
悠真は彩花の言葉に心を動かされつつも、彼女がサークルで輝く姿に複雑な感情を抱く。彩花の新しい魅力に惹かれながらも、かつての「王子」だった彼女を失ったような寂しさを感じるのだ。物語は、悠真が彩花の変化を受け入れ、二人が新たな関係を築くために向き合う姿を描きつつ、サークルの華やかな夜の裏に潜む人間関係の駆け引きや、若者たちの心の揺れを繊細に描写する。彩花の「姫」としての輝きと、悠真との純粋な愛情が交錯する中、二人は互いを理解し、未来へ進むための答えを見つけられるのか――。

