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「触っただけでイく女 職場のババア先輩」

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私の会社の営業課で働く先輩、佐藤主任は、40代半ばのベテランキャリアウーマンだ。入社以来、彼女の存在感は圧倒的だった。黒髪をきっちりとまとめ、シャープなスーツに身を包み、常に数字を追い求めるその姿は、まさに「バリキャリ」の象徴。チームの売上目標を次々と達成し、時には上層部を説得して大型契約を勝ち取る手腕は、誰もが認めるものだった。私のような新入社員からベテラン同僚まで、皆が彼女に頭が上がらない。朝のミーティングでは、彼女の鋭い視線一つで空気が引き締まり、誰もが全力で業務に臨む。休憩時間に彼女がデスクに戻ると、周囲は自然と静かになるほどだ。そんな佐藤主任の指導は厳しいが、的確で、結果として私たちは成長できた。彼女のおかげで、私は入社からわずか1年で個人売上トップを記録したこともある。

しかし、そんな完璧に見える佐藤主任にも、誰にも明かせない秘密があった。それは、彼女の全身が極めて敏感な体質であること。些細な接触――例えば、肩に軽く触れるだけ、または袖口が擦れる程度――で、彼女の身体は制御不能なほどの強い反応を示してしまうのだ。この体質は、彼女自身が長年苦しんできたものだった。若い頃から、混雑した電車や職場の雑踏で偶然の接触が起きるたび、彼女は必死に平静を装っていた。キャリアを積む中で、この秘密が露呈すれば、信頼を失い、昇進の道が閉ざされるかもしれないと、常に警戒を怠らなかった。夜遅くの残業中、誰もいないオフィスで一人、鏡に向かって深呼吸を繰り返す日々。彼女のデスクの引き出しには、常に小さな鎮静剤が入ったポーチが隠されている。それでも、彼女は決して弱音を吐かず、むしろこのハンデをバネに、仕事への集中力を高めていた。

私は入社2年目の営業マン、田中浩太、25歳。佐藤主任のチームに配属されて以来、彼女の右腕として日々奔走している。ある金曜日の夕方、いつものように大口クライアントとの契約書類をまとめていた。オフィスは残業組だけになり、蛍光灯の光が薄暗く広がる中、佐藤主任が私のデスクに近づいてきた。「田中君、この資料の最終確認を。明日の朝イチで提出よ」。彼女の声はいつも通り冷静で、力強い。ところが、書類の束を渡そうと手を伸ばした瞬間、事件は起きた。私の肘が、彼女の腕に軽く当たってしまったのだ。ほんの一瞬、布地越しに感じた柔らかな感触。普通なら気にも留めない接触だった。

だが、佐藤主任の反応は異常だった。彼女の瞳が大きく見開かれ、頰が一瞬で紅潮した。手元の書類が床に落ち、彼女の肩が微かに震える。息が荒くなり、唇を強く噛んで耐えようとする姿が、痛いほど伝わってきた。私は慌てて立ち上がり、「す、すみません! 大丈夫ですか、主任!?」と声を掛けた。彼女は必死に取り繕おうとしたが、身体の震えは収まらず、近くの椅子に崩れ落ちるように座り込んだ。周囲に他の社員はいなかったが、彼女の表情はこれまでにないほど脆く、普段の鉄の意志が溶けていくようだった。「田中君……これは、絶対に……誰にも言わないで」と、かすれた声で囁く。彼女の秘密が、ついに私の前で露わになった瞬間だった。

その時、私はようやく理解した。佐藤主任の完璧さの裏側に、こんなにも繊細で守るべきものが隠されていたのかと。彼女の体質は、触れただけで全身を駆け巡る強烈な感覚を引き起こすもの。医療的な検査でも原因不明とされ、彼女は一人で抱え込んできた。キャリアの頂点に立つ彼女にとって、この秘密は最大の弱点だ。もし社内で噂になれば、彼女の築き上げた地位は一瞬で崩れ去るだろう。私は即座に頷き、「もちろんです、主任。僕が守ります」と約束した。彼女の目には、感謝と安堵の涙が浮かんでいた。

それからというもの、私たちの関係は少し変わった。佐藤主任は私をより深く信頼し、業務の相談を増やしてくれた。私は彼女の秘密を胸に、チームを支える存在として全力で働くことを誓った。オフィスの喧騒の中で、彼女の強さと脆さが交錯するこの日常が、意外なほどに心地よい。佐藤主任の秘密を知ったことで、私はただの部下ではなく、彼女の味方になったのだ。きっと、これからもっと大きな契約を一緒に勝ち取れるはずだ。そして、彼女のその体質を、決して誰にも知られることなく、守り抜く。それが、私の新たな使命となった。