PR

▶【新刊】「あっけなくNTR 〜ゲスな男に穢された彼女達の思い出アルバム〜」愛国者

「あっけなくNTR 〜ゲスな男に穢された彼女達の思い出アルバム〜」

▶ 無料サンプルはこちら

 

 

 

 

「あっけなくNTR 〜ゲスな男に穢された彼女達の思い出アルバム〜」

▶ 続きはこちら

 

 

 

 

 

=====================================

アルバムの最初のページを開くと、色褪せた写真が目に飛び込んでくる。そこには、彼女の眩しい笑顔が映っていた。ピースサインを掲げる彼女の隣で、俺もまた無邪気に笑っている。あの夏の日、大学の文化祭で撮った一枚だ。彼女の瞳はキラキラと輝き、まるで世界に俺たち二人しかいないかのように俺を見つめていた……少なくとも、俺はそう信じていた。

彼女、彩花(あやか)は、大学1年生の時に出会った。サークルの新歓コンパで、彼女の明るい声と飾らない笑顔に一瞬で心を奪われた。初めてのデートは、地元の小さなカフェだった。彼女は抹茶ラテを飲みながら、子供の頃の夢や好きな映画について楽しそうに語った。俺はただその声を聞いているだけで、胸が温かくなった。あの頃の彼女は、俺にとって全てだった。毎週末、公園を散歩したり、夜遅くまで電話で他愛もない話をしたり。未来なんて考えず、ただ一緒にいる時間が幸せだった。

アルバムをめくる手が、ふと止まる。次のページには、見覚えのない写真があった。そこに写っていたのは、彩花と、見知らぬ男だった。彼の腕に寄り添う彼女の笑顔は、俺に向けられていたものと同じように見えたのに、どこか違う。彼女の視線は俺を通り越し、別の誰かに向けられているようだった。心臓が締め付けられるような感覚。ページをめくるたびに、そんな写真が増えていく。知らない男と肩を並べる彩花。知らない男と手を繋ぐ彩花。知らない男と、まるで恋人同士のような親密さで笑い合う彩花。

「どうして…?」言葉にならない思いが喉に詰まる。あの頃の俺たちは、確かに愛し合っていたはずだ。彼女が他の誰かとこんな時間を過ごしているなんて、想像すらしていなかった。アルバムの写真は、まるで俺の記憶を裏切るように、冷たく事実を突きつけてくる。あっけなく、残酷に、俺の知らない彼女の物語がそこにあった。

彩花と最後に会ったのは、去年の秋だった。駅前のカフェで、彼女は少し疲れた顔で微笑んだ。「最近、忙しくてさ」とだけ言って、詳しくは話さなかった。俺も、彼女の変化に気づきながら、深く問う勇気がなかった。あの時、彼女の心はすでに別の場所にあったのかもしれない。アルバムの最後のページには、彼女一人の写真があった。海辺で風に髪をなびかせ、遠くを見つめる彼女。そこには、俺の知る彩花はいなかった。

このアルバムは、俺と彩花の愛の記録であるはずだった。でも、今、俺の手元にあるのは、裏切りの断片を綴った、背徳の記録だ。彼女が他の誰かと築いた時間の証。俺が信じていた愛は、こんなにも簡単に崩れるものだったのか。アルバムを閉じると、胸の奥に鈍い痛みが広がった。でも、どこかで思う。彼女が幸せなら、それでいいのかもしれないと。いや、本当はそんな風に思えない。心のどこかで、俺はまだあの夏の彼女を、俺だけを見つめていた彼女を、追い求めている。