「いつも眉間にシワを寄せている性格のキツいババア先輩(29)は酔うとドスケベ痴女になる」




「いつも眉間にシワを寄せている性格のキツいババア先輩(29)は酔うとドスケベ痴女になる」
第一章:職場の鬼上司と、ため息の日常
大手広告代理店で働く入社三年目の健太(けんた)には、天敵とも言える直属の先輩社員がいた。
マーケティング部のエースとしてチームを率いる静香(しずか)だ。端正な顔立ちと仕事の完璧さで社内でも一目置かれる存在だったが、彼女のトレードマークは常に眉間に刻まれた深すぎるシワと、一切の妥協を許さない鋭い眼光だった。
後輩社員たちの間では、そのあまりの厳しさと冷徹さから、陰で「性格のキツいババア先輩」と恐れられていた。実際には二十代最後の年齢であり、容姿も非常に美しいのだが、誰も彼女に近寄ろうとはしなかった。
健太もまた、日々の提出物に細かなダメ出しを受け、「もっと頭を使いなさい」「この程度で満足しているの?」と眉間にシワを寄せた静香から冷たくあしらわれる毎日を送っていた。
「あの人、絶対に心なんて存在しないロボットだよ……」
健太が同期にそう愚痴をこぼしていたある金曜日の夜、部署の大規模なプロジェクト成功を祝う打ち上げが開催された。そこで健太は、静香の「致命的な裏の顔」を目撃することになる。
第二章:解けたタガと、甘えん坊の怪物
一次会が終わり、終電も近づいた頃。他の社員たちが次々と帰路に就く中、静香は一人で大量の日本酒を煽り続けていた。
「健太くん……二次会、行くわよ……」
残された健太は、千鳥足でフラフラと歩く静香を介抱せざるを得なくなり、路地裏の静かな居酒屋へと連れ込んだ。席に着いた瞬間、静香の身体から力が抜け、テーブルの上にポテッと突っ伏した。
「静香先輩、大丈夫ですか? お水持ってきますね」
健太が立ち上がろうとしたその時、ガバッと顔を上げた静香の表情を見て、健太は凍りついた。
いつもの眉間のシワは綺麗に消え去り、トロンと重たげに潤んだ瞳、真っ赤に熟したリンゴのように染まった頬。普段のクールな面影は微塵もなく、そこには目を見張るほど可憐で無防備な一人の女性がいた。
「健太くん……どこ行くのぉ……? 私を置いてかないでぇ……」
「えっ……!?」
静香は甘ったるい声を上げると、健太の腕に両手でギュッと抱きついてきた。ふわりと漂うお酒と華やかな香水の香りと、服越しに伝わる彼女の柔らかく温かな体温。
「私ねぇ……本当はすごく寂しがり屋なのぉ……。仕事頑張らないと、みんなに捨てられちゃうと思って……無理して怖い顔作ってるの……」
なんと、普段の「性格のキツい先輩」という姿は、ナメられないために必死で作っていた虚構の仮面だったのだ。
「健太くんは……私のこと、嫌い……? 『ババア』とか思ってるんでしょ……?」
目からボロボロと大粒の涙をこぼし、健太の胸元に顔をうずめて甘えてくる静香。あまりのギャップと愛おしさに、健太の心臓は破裂しそうなほど激しく打ち鳴らされた。
第三章:秘密の共有と、忍び寄る独占欲
翌朝、健太のアパートのソファーで目を覚ました静香は、昨夜の自分の醜態を思い出して顔面を蒼白にさせていた。
「わ、私……何を……! 健太くん、昨日のことは全部忘れて! いいわね!?」
眉間にシワを寄せて必死に強がる静香だったが、その耳元は真っ赤に染まっていた。
「無理ですよ。……でも、安心してください。先輩のあの可愛い姿、誰にも言わない秘密にしておきますから」
健太が優しく微笑みながら温かいお茶を差し出すと、静香は照れくさそうに俯き、小さく「ありがとう……」と呟いた。
その日を境に、二人の関係は一変した。
オフィスでは相変わらず厳しく接してくる静香だったが、二人きりになると、どこかソワソワと健太の様子を伺うようになったのだ。さらに、健太が他の女性社員と楽しそうに話していると、静香の眉間のシワは普段の倍以上に深く刻まれ、強烈な視線を送ってくるようになった。
「健太くん、今夜……空いてる? また、あの居酒屋に行きたいんだけど……」
静香からのお酒の誘いは、実質的な「甘えさせてほしい」というSOSだった。お酒が入るたびに、静香は素直で甘えん坊な素顔を見せ、健太の膝の上に頭を乗せて甘えるようになっていった。
第四章:仮面の向こうの愛おしさと、新しい日常
季節が変わり、肌寒い冬の夜。二人は静香の自宅マンションで、二人きりの晩酌を楽しんでいた。
すっかりお酒が回り、健太の膝枕でウトウトとしていた静香が、そっと健太の服の裾を掴んだ。
「ねえ、健太くん……。私、お酒の勢いじゃなくて……本当の気持ち、言ってもいい……?」
トロンとした瞳で健太を見上げる静香。いつもの強がりな仮面は、もうどこにもなかった。
「私ね、仕事の私じゃなくて、このダメで甘えん坊な私を……全部受け止めてくれた健太くんのことが、大好きなの。もう、君の前で強がるの……やめてもいい?」
真っ直ぐで愛おしい告白。健太は胸の奥から湧き上がる感情を抑えきれず、膝枕から静香の体を抱き起こすと、その華奢な肩を強く抱きしめた。
「ずっと前から、先輩のことが好きでした。会社での怖い先輩も、お酒を飲んで甘えてくる先輩も……全部俺が守ります」
「健太くん……!」
静香は涙を浮かべながら幸せそうに微笑み、健太の首元にしっかりと腕を回した。
翌日からのオフィス。相変わらず静香は後輩たちに厳しく指示を飛ばし、眉間にシワを寄せていた。しかし、健太と視線が合う瞬間だけ、そのシワはすっと消え、二人だけにしか分からない甘く優しい微笑みが交わされるのだった。
「いつも眉間にシワを寄せている性格のキツいババア先輩(29)は酔うとドスケベ痴女になる」
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