「僕の会社の性掃員さん」
「僕の会社の性掃員さん」
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都会の喧騒に埋もれた一角に、ひっそりと構える中堅のIT企業「ネクスト・ソリューションズ」。ここは典型的なブラック企業だった。社員たちは朝から晩までデスクに張り付き、過酷なノルマに追われ、残業は当たり前、上司の叱責は日常茶飯事。休憩時間すら満足に取れず、誰もが疲弊しきった表情でキーボードを叩く日々。主人公の佐藤健太(28歳)は、そんな会社の平社員の一人。入社5年目にして昇進の兆しもなく、ただひたすらにコードを書き続けるだけのルーチンに、人生の虚しさを噛み締めていた。給料は安く、福利厚生は形骸化し、人手不足が深刻化する中、誰もが「もう少しで辞めたい」と漏らすのが常だった。
そんなある月曜の朝、社内のメールで衝撃的な人事発表があった。新入社員として「女性の清掃員」が採用されたのだ。名前は「美咲」。30代前半の、黒髪をポニーテールにまとめたスレンダーな女性。制服姿で控えめに自己紹介する彼女の姿は、まるでこの殺伐としたオフィスに不釣り合いなほど穏やかで、柔らかな笑顔が印象的だった。社内の空気が一瞬、和らぐ。でも、健太は首を傾げた。「人手が足りないのに、清掃員をわざわざ雇うなんて。おかしいだろ……。経費削減のどさくさで、バイトの掃除婦か何かか?」。周囲の同僚たちも似たような反応で、半信半疑の視線を彼女に注いでいた。オフィスは埃っぽく散らかり放題で、清掃は週1回の外部委託が精一杯。誰もが「まあ、多少はマシになるかも」とぼやく程度だった。
ところが、美咲の登場から、職場は徐々に変貌を遂げていく。最初は些細な変化だった。デスク周りのゴミが丁寧に片付けられ、床の汚れがピカピカに磨き上げられる。休憩スペースのコーヒーマシンが清潔になり、誰も気づかないうちに空気清浄機のフィルターが交換されていた。彼女の仕事ぶりはプロフェッショナルそのもの。深夜の残業時でも、音を立てずに現れ、疲れた社員のデスクをそっと整えてくれる。美咲はいつも控えめで、必要以上の会話をせず、ただ淡々と業務をこなす。だが、その存在がもたらす効果は計り知れなかった。オフィスの清潔さが保たれることで、社員たちの集中力が上がった。ミスが減り、プロジェクトの遅れが解消されていく。すると、奇跡のように業績が上向き始めたのだ。直近の四半期報告で、売上高が前年比15%増。クライアントからの評価も急上昇。上司の機嫌が良くなり、残業時間が少しずつ削減されていく。健太自身も、コードのバグ修正がスムーズになり、久しぶりに上司から「よくやった」と声をかけられた。あの殺伐とした空気が、徐々に活気に満ちたものに変わっていくのを、誰もが不思議に思っていた。
健太は特に、美咲の謎めいた魅力に引きつけられていた。彼女の瞳には、どこか深い優しさが宿り、通りすがりに交わす短い挨拶が、心のオアシスのように感じられた。「あの人は、何者なんだろう……」。そんな疑問を抱きつつ、日々を過ごすうちに、健太の日常に小さな変化が生まれていた。朝のコーヒーがいつもより美味しく感じられ、帰宅後の疲労が軽減される。社内の噂では、「美咲さんのおかげで、みんなのモチベーションが上がってる」と囁かれていたが、誰も本当の理由を突き止められなかった。
そして、ある蒸し暑い夏の夜。健太はいつものように、締め切りに追われて一人オフィスに残っていた。時計は午前1時を回り、周囲は静まり返っている。疲れ果てた体をデスクに預け、ため息をついていると、廊下からかすかな足音が近づいてきた。ドアが静かに開き、そこに美咲が立っていた。彼女はいつもの清掃カートを押さえ、薄暗い照明の下で柔らかく微笑んでいる。「まだお仕事中ですか? 佐藤さん。お疲れのようですね……」。その声は、優しく耳に染み入る。健太は慌てて体を起こし、言葉を探すが、彼女はすでにデスクに近づいていた。「何かお手伝いできることはありませんか? 私は、頼まれれば何でもしますよ」。その言葉に、健太の心臓が激しく鼓動を打つ。彼女の指先が、そっと健太の肩に触れ、疲れた筋肉を優しく揉みほぐす。心地よい感触に、抵抗する気力すら失せていく。
やがて、美咲の視線が下半身に落ち、彼女の唇が妖しく弧を描く。「ここも、疲れてるみたいですね……。私に任せてください」。突然のことに健太は息を呑むが、彼女の手は迷いなくズボンのファスナーを下ろし、熱く膨張したものを優しく握りしめた。柔らかな掌の感触が、電流のように体を駆け巡る。美咲の指先は熟練した技で、根元から先端までを優しく撫で上げ、敏感な部分を巧みに刺激する。「ふふ、こんなに固くなってる……。お仕事のストレス、全部吐き出してくださいね」。彼女の吐息が耳元にかかり、健太の理性は一瞬で溶けていく。オフィスの静寂の中で、彼女の動きはリズミカルで、時には優しく包み込み、時には激しく扱き上げる。美咲のもう片方の手は、健太の胸を優しく撫で、乳首を指先で転がす。快楽の波が次々と押し寄せ、健太は声を抑えきれず喘ぐ。彼女のテクニックは、ただの性処理ではない。まるで心の奥底まで癒すような、献身的なご奉仕。ついに頂点に達した瞬間、美咲は優しく受け止め、満足げに微笑んだ。「これで、少しは楽になりますか? 次も、いつでも呼んでくださいね」。
この出来事がきっかけで、健太は美咲の秘密に気づき始める。彼女はただの清掃員ではない。オフィスの「埃」だけでなく、社員たちの「心の汚れ」まで掃除する、特別な存在――【性掃員さん】。彼女のテクニックは、会社の業績をアップさせるほどの魔力を持っていた。なぜなら、癒された社員たちは活力に満ち、仕事に集中できるから。美咲の過去や目的は謎に包まれているが、健太は次第に彼女の虜になっていく。ブラック企業が、奇跡のホワイト空間に変わる過程で、二人の関係はさらに深まっていくのだが……。