『十物語』
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とある国で仲良く暮らしている夫婦
夫が不注意から王様の馬を傷つけてしまい囚われてしまう夫
お互いを庇い合う夫婦愛を見た王は茶番だと大笑いするが
妻は『お互いのために命を懸けられるのが夫婦だ』と啖呵を切る
王はその姿に興味を持ち、その場での処刑を免れ城に連れてこられる夫婦二人
詰め寄る王が妻に出した条件は
10回絶頂したら旦那を処刑する
朝まで耐えれば二人とも無罪放免
愛のを見せてくれよ と笑う王
旦那を助けるためならば…と王をにらみつける妻だったが…
概要:『十物語』
本作は、ある隠れ家的なバーを舞台に、男女が紡ぐ「十の愛の記憶」をテーマにした、哀愁と情熱が入り混じる大人の恋愛物語である。
かつて激しい恋に落ちながらも、それぞれの事情から別々の道を歩むことになった主人公・長谷川 櫂(はせがわ かい)と、ヒロイン・桐生 響子(きりゅう きょうこ)。数年の時を経て、二人はある雨の夜に偶然の再会を果たす。本作では、失われた時間を取り戻すかのように、二人が交わした「十の約束」や「十の思い出」をカクテルの味とともに振り返りながら、再び燃え上がる大人の情愛と、隠された真実がドラマチックに描かれる。
主な登場人物
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長谷川 櫂(はせがわ かい)
フリーのジャーナリスト。独自の視点を持つが、私生活ではどこか虚無感を抱えている。響子との別れ以来、心に大きな穴が空いたままの生活を送っていた。
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桐生 響子(きりゅう きょうこ)
新進気鋭のジュエリーデザイナー。凛とした美しさと知性を持ち、大人の女性としての気品を纏っている。櫂を今でも深く愛しているが、ある「秘密」を抱えている。
あらすじ
1. 雨の夜の再会と、第一の物語
初夏を思わせる激しい雨が降る夜。櫂は都会の片隅にある、看板のない地下のバーにいた。グラスを傾ける彼の前に、濡れたトレンチコートを脱ぎながら一人の女性が現れる。それは、5年前に理由も告げずに彼の元を去った響子だった。
見つめ合う二人の間に、張り詰めた緊張感と、一瞬で蘇るかつての熱い記憶が交錯する。
「……久しぶりね、櫂」
「ああ。ずいぶん探したんだぞ、響子」
響子は隣の席に腰掛け、琥珀色のカクテルを注文した。二人は、かつて愛し合っていた頃に作った「十の物語(二人の間で決めた特別な思い出や約束)」を、一つずつ紐解くように語り始める。第一の物語は、二人が最初に出会った、あの雪の日の高揚感についてだった。
2. 紡がれる記憶、重なる視線
夜が更けるにつれ、カクテルのグラスが増えていく。それに比例するように、二人の会話はより深く、艶やかさを増していく。
第五の物語――それは、二人で訪れた南の島での、燃えるようなひと夏の記憶。
第六の物語――それは、些細なすれ違いから激しくぶつかり合い、その後に互いの存在の大きさを知った、雨の中の抱擁。
「あの時、どうして僕の部屋から消えたんだ?」
櫂の問いに、響子はグラスを見つめたまま切なげに唇を噛む。彼女の長い睫毛が揺れ、大人の女性ならではの物憂げな色気が漂う。響子は、自分が当時、家業の負債を抱え、櫂のジャーナリストとしての将来を邪魔しないために身を引いたという真実を、第九の物語として静かに告白した。
真実を知った櫂の胸に、切なさと、彼女を二度と離したくないという強い情熱が突き上げる。櫂はそっと響子の手を握った。カウンターの下で重なる二人の手。響子の指先は微かに震えており、櫂の体温を求めるように強く握り返してきた。
3. 第十の物語、そして大人の選択
バーの閉店時間が近づき、店内に流れるジャズの調べも静かなものへと変わっていく。
「これで、九つの物語が終わったわね」
響子が潤んだ瞳で櫂を見つめる。二人の距離は、互いの吐息を感じられるほどに近づいていた。衣服越しに伝わる互いの鼓動が、5年の空白をまたたく間に埋めていく。
「最後の『第十の物語』は、今から僕たちが作るんだ」
櫂は響子の肩を引き寄せ、その耳元で囁いた。響子は拒むことなく、むしろ待ち望んでいたかのように櫂の胸に顔を埋める。
二人は店を後にし、雨上がりの濡れたアスファルトを歩きながら、櫂の自宅へと向かった。部屋の明かりをつけず、街灯の光だけが差し込む静寂の中で、二人は自然に唇を重ねる。それは、過去のすべての傷を癒やし、これからの未来を誓い合うような、深くて濃厚な口づけだった。
解き放たれた情熱のままに、二人は互いの存在を確かめ合う。かつての若すぎた恋とは違い、互いの痛みを理解し、包み込み合うような、大人のための愛の時間が流れていった。
4. 永遠に続く物語
翌朝、カーテンの隙間から差し込む眩しい朝の光の中で、櫂が目を覚ますと、隣には安らかな寝顔の響子がいた。今回は、もうどこにも消えることはない。彼女の薬指には、昨夜、櫂が再び贈った、二人の絆を象徴するシンプルなリングが光っていた。
十の物語を経て、完全に結ばれた二人。しかし、彼らの愛の系譜はここで終わりではない。これから二人で歩む日々が、新しい十一、十二の物語となっていくことを確信しながら、櫂は愛おしい妻となった響子を、もう一度優しく抱きしめるのだった。
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『十物語』
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